【人事・教育担当者必見】社会人やチームが活用したい在宅で学べるオンライン学習サービスを紹介

オンライン学習サービス
この春、多くの社会人がリモートワーク・テレワークをスタートし、在宅での仕事を経験しました。これまで以上のパフォーマンスを出せたという方もいれば、これまで通りの進め方ができず戸惑いが続いている方もいるかも知れません。

一方で、「企業」では離れた場所で働く社員に対し、どのように学びを提供するかという悩みを抱えています。今回はそのような企業やチームに向け、社会人が活用できるオンライン学習サービスを紹介します。

春に入社した新入社員や既存社員に対して教育・学びの場を提供できていないという企業はぜひ参考にしてください。

<目次>
出勤しない社会におけるオフィスの意味
仕事は個別でもできる。自己成長の場は?
社員が利用できる外部の教育系サービス
④まとめ

出勤しない社会におけるオフィスの意味

新型コロナウィルスに関わる一連の対応は、オフィスに出勤せずに在宅で仕事をするという考えを、社会に急速に広めました。リモートワーク・テレワークという働き方が珍しくなくなった今、オフィスという場所の存在感が薄くなり始めています。

これまでオフィスは私たちが仕事をするために欠かせないものでしたが、これからはそうではありません。コロナ収束後も、「なぜオフィスに行くのか」という明確な理由がなければ、以前のような毎日出勤するワークスタイルに戻ることは難しいでしょう。

リモートワークをスタートした企業の動き

多くの企業・社会人が在宅ワークに取り組み、出勤しなくても成果を出せるという実体験を得ました。さらに一部の企業では、在宅勤務の制度変更が進められているということが、5月15日の日本経済新聞電子版で下記のようにまとめられています。

在宅勤務、報酬体系見直し カルビーは成果主義<出典>
日本経済新聞「在宅勤務、報酬体系見直し カルビーは成果主義」

このような内容からも、多くの企業が在宅勤務の長期化に備えている様子がわかります。また、海外に目を向けると、米ツイッター社は社員の在宅勤務を無期限に、米Facebook社は希望すれば年末まで延長可能とする方針を明らかにしました。

社会においてオフィスが最適で、不可欠な仕事空間ではなくなりつつあるのです。今回の出勤回避の動きは一過性のものではなく、企業やビジネスパーソンは継続して在宅で仕事をしていくことを見据えなくてはならないでしょう。

仕事は個別でもできる。自己成長の場は?

このような状況があるなか、一部の企業は社員の学びや成長に危機感を持ち、対策をとり始めています。

たとえば日本経済新聞の「入社式も研修もオンライン 新入社員の実態と本音」、「コロナ在宅で新人研修 遠隔でのノウハウ伝授に知恵」といった記事には、各社の取り組みがまとめられています。

コロナ在宅で新人研修 遠隔でのノウハウ伝授に知恵<出典>
日本経済新聞「コロナ在宅で新人研修 遠隔でのノウハウ伝授に知恵」

リモートワーク・テレワークが社会に浸透した今、社員が在宅で働くことに対して、多くの企業が懸念しているのは生産性や勤務実態管理の部分だけではありません。チームや先輩とともに仕事をすることで得られる学びや成長の欠如を恐れているのです。

私たちは個人として・組織として、別々の場所にいてもそれぞれに学び、成長していく意識をもたなくてはなりません。そしてそのような意識やニーズは、在宅ワークの長期化に向かう社会に、より一層広まりつつあります。

社員が利用できる外部の教育系サービス

各社の状況に目を向けると、一部の企業では在宅勤務中の社員に対してオンライン研修といった取り組みをスタートしていますが、そのような整備が追いついていない企業も少なくありません。

なかには新卒入社の社員を取り急ぎ自宅待機とし、社会が元の状態に戻るのを待っているという企業もあります。そのような企業はどうすればいいのでしょうか。

ここからは在宅での教育・研修を整備できていない企業向けに、リモートワーク・テレワーク中の社員が利用できる外部の教育系のオンライン学習サービスを紹介します。

オンライン動画研修サービス

まず紹介したいのは、在宅で待機する社員各自が通信講座を活用し、学ぶ方法です。たとえば下記のようなサービスを活用すれば、それぞれが自分に合った学びを選択し、取り組むことが可能です。

また、場合によっては企業が各サービスで提供されているコンテンツを確認し、社員の職種や経験に合わせて、プログラムを組むという方法をとってもいいでしょう。

umedy

umedy

ビジネススキルや自己啓発、マーケティング、ITなどのジャンルのオンライン動画講座が10万コース以上用意されています。利用者数は世界で、5000社・5000万人以上。プログラムごとに課金する方式で利用するオンライン学習サービスです。

Biz CAMPUS Online

Biz CAMPUS Online

もともとデロイトトーマツグループの一角としてサービスを提供していたオンライン動画研修サービス。現在はグループから独立しましたが、独立以前同様質の高い学びを提供していることから、多くの企業に選ばれています。利用は月額制です。

こうしたオンライン動画サービスは、これからも増え続けていき、それこそ世界中のプロフェッショナルから学べる環境が整うことでしょう。

企業や組織はこうしたオンラインでの学びをチーム内で深める場を設け、そこで得た学びをどのように実務に活かすを考えていかなくてはなりません。外部での学びと日々の仕事を結びつけていく必要があります。

※eラーニングサービスついては、「自粛から「自学」。今こそeラーニングで学ぶライフスタイルへ」でもまとめていますのでご覧ください。

オンラインサロン

次に紹介するのは、オンラインサロンを通じて、社員それぞれが学ぶ方法です。会員制のオンラインサロンプラットフォームを活用すれば、各分野の第一人者や著名人からも学びを得るチャンスがあります。

DMMオンラインサロン

DMMオンラインサロン

実業家の堀江貴文氏やフィギュアスケーターの小塚崇彦氏など、数多くの著名人がオンラインサロンを開設している点が特徴です。自らの志向・興味に合わせて、様々な学びを得るチャンスがあります。

CAMPFIRE Community

CAMPFIRE Community

クラウドファウンディングサービスで有名なCAMPFIREが手がけるオンラインサロン。アーティストやミュージシャン、起業家などをはじめ、多彩なジャンルのオーナーが独自の集まりを作成し、メンバーに学びを提供しています。

人や業務内容の変化が少ない企業内において、こうした外部コミュニティでのネットワークや経験は、チーム内に新しいアイデアを与える良いきっかけになるはずです。

オンライン動画サービス同様、企業として外部での活動を支援する環境を整えるのであれば、そこで得た経験を企業内でどう活かすかを検討する必要があります。そうしたコミュニケーションや場作りもセットで考え、活用すると良いでしょう。

読書コミュニティ

近年注目されているのが、グループでの読書体験を学びの機会にする「読書コミュニティ」です。たとえば、国内ではflier book laboというオンライン読書コミュニティがあります。

読書コミュニティでは、本というアイテムを通じて、活発な情報共有が行われます。本を用いた話し合いでは様々なテーマで意見を交換でき、グループ独自の知識体系へと発展させることも可能です。こうした取り組みは企業でも導入しやすいものでしょう。

flier book labo

参考までに海外では「book club」という名で、様々な読書コミュニティがここに来て広まりを見せています。

Noname’s Book Club

たとえば シカゴのラッパーであるNonameが立ち上げた「Noname’s Book Club」は実店舗を軸とする読書コミュニティで、ローカル書店と数多くの参加者をつなげてきました。他にもハリウッド女優のエマ・ワトソンが主催するbook clubもあります。

※海外のbook clubについての詳細は、海外の各種ブッククラブを紹介している記事「クリエイティブになりたくば読書するのが最適解?読書欲を掻き立てる多様なブッククラブに注目」をご覧ください。

本を用いたオンライン研修、チームビルディング

アクティ場 for Teamが提供しているオンラインパークでは、読書を通じた学びのコンテンツを用意しています。

【チーム向け・オンライン】チームビルディングにブックダイアログ研修

ブックダイアログ研修
<出典>
https://team.actiba.net/onlinepark/book-dialogue/

現在アクティ場ForTeamがオンラインで提供しているのが、「チームビルディングにブックダイアログ研修」です。このチーム向け研修で目指すのは、本の内容を軸とする対話によってメンバー同士の理解を深めることです。

他には「オンラインで実施可能な社内読書会」も提供しています。社内読書会は社内でのチームビルディングに読書を活用するプログラムです。本を通じて互いをより深く知り、チームワークを高めます。

対象は、たとえば、しっかりとしたコミュニケーションがとれないまま在宅勤務をスタートした新入社員や、急なリモートワーク導入によって1人で働く寂しさを感じる既存社員など。オンラインで実施でき、チームの絆を育てる役割を果たします。
※現在自粛中ですが、オフラインでの提供も可能です。

まとめ

コロナ収束を見据え、社会は今、収束後も在宅勤務を維持する企業と、「通勤できる状態になれば一刻も早くオフィスをもとの状態に」と考える企業にわかれています。オフィスはすでに、ただ当たり前のように出勤する場所ではなくなっています。

そのような流れに備えて、企業は個人とチーム、オンラインとオフライン、多様な学びの場を用意し、柔軟に社員教育を行っていかなくてはなりません。

また、私たちビジネスパーソンは、どんな場所・状況にあっても必要な学びを得られるように、個人としてもチームとしても新たなアクションを起こしていくべきなのです。

リモートワーク・テレワーク導入によって、各企業が苦戦している「在宅での学び」というテーマは、コロナ収束までの問題ではなく、長期的に解決すべき課題として捉え、取り組んでいくべきものなのではないでしょうか。

<画像出典・参考一覧>
・日本経済新聞「在宅勤務、報酬体系見直し カルビーは成果主義」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59161930V10C20A5MM8000/
・日本経済新聞「米ツイッター、在宅勤務を無期に オフィス不要論に拍車」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59023560T10C20A5000000/
・入社式も研修もオンライン 新入社員の実態と本音
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58580800Y0A420C2000000/
・コロナ在宅で新人研修 遠隔でのノウハウ伝授に知恵
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58693600R00C20A5SHA100/
・Udemy
https://www.udemy.com/ja/
・Biz CAMPUS Online
https://www.learningagency.co.jp/service/bco/
・DMMオンラインサロン
https://lounge.dmm.com/
・CAMPFIRE Community
https://community.camp-fire.jp/
・Noname’s book club
https://www.nonamebooks.com/
・book labo flier
https://www.flierinc.com/book_labo