チームワークを高めるアクティビティとして知られる「マシュマロ・チャレンジ」は、イギリスの航空会社でCAの登用試験に使用されています。
この記事ではマシュマロ・チャレンジがどういったものなのかを説明するとともに、その他のレクリエーションやアクティビティをチームビルディングに活用する方法を紹介します。
<目次>
①ある航空会社では一見仕事と関係のないアクティビティを使って登用試験を行う
②日々の業務を離れた時間に見えてくるチームの姿
③チーム力を高めるレクリエーション&アクティビティ6選
④まとめ
ある航空会社では一見仕事と関係のないアクティビティを使って登用試験を行う
あるCA(キャビンアテンダント)ユーチューバーが、イギリスに本部を置く航空会社の登用試験について語る動画があります。そのなかで説明されているのはチームビルディングに効果があると有名な「マシュマロ・チャレンジ」です。
その航空会社ではアクティビティが進行していく過程を観察することで、CA候補者が業務に必要なチームワークや仕事に工夫して取り組む力を持っているかを見極めているといいます。
このように、レクリエーションやアクティビティには日々の仕事で発揮される能力とは別の要素を見極め、参加者の新たな一面を見出す効果があります。
※マシュマロ・チャレンジの詳細については後ほど改めて説明します。
日々の業務を離れた時間に見えてくるチームの姿
レクリエーションやアクティビティを通じて見えてくるのは、参加者個人についての情報だけではありません。チームで共通の課題やプログラムに取り組めば、チームの得手・不得手や、今後成長していかなければならない要素が見えてくる場合もあります。
また、仕事を離れて協力することで、チームの団結力を深めることもできるでしょう。その際、取り組むのは難問へのチャレンジである必要はありません。参加者の楽しみとなるレクリエーションもまた、メンバー同士が経験を共有する貴重な時間となります。
課題解決であっても、楽しいコンテンツであっても、仲間の新たな一面や才能を垣間見る機会となれば、チームで実施する価値があるといえるでしょう。
実施意図は様々
チームビルディングのために、レクリエーションやアクティビティに実施する際、期待できる効果は1つに限りません。相互理解やチーム力強化、発想力向上、組織課題の可視化など、様々なプラス効果を得るきっかけとなるでしょう。
実際に期待できる効果をまじえ、いくつかのレクリエーションとアクティビティを紹介していきたいと思いますので、参考にしてみてください。
チーム力を高めるレクリエーション&アクティビティ6選
マシュマロ・チャレンジ
※TED(Technology Entertainment Design)で紹介されたマシュマロ・チャレンジの概要と準備物。
<出典>
What inspires you?
記事冒頭でも紹介したマシュマロ・チャレンジは、目標達成志向や発想力、チームワークを高められるチームアクティビティです。複数のチームで競い合うことで、ゲーム感覚で試行錯誤するレクリエーションとしても実施できます。
具体的な実施方法としては、マシュマロ、パスタ、テープ、ヒモを用いて制限時間内(18分間)にどれだけ高い塔を建てられるかを競うものです。チームビルディングの効果が期待できるため、多くの企業・団体で広く実施されています。
現段階では、チャレンジの最終目標は98cmという世界記録の更新です。具体的な目標があることで、参加者は活発にコミュニケーションをとり、協力して意見を出し合う過程で一丸となることができるといわれています。
<期待できる効果>
目標達成志向、発想力向上、チームワーク向上、コミュニケーション活性化、協調性強化 など
DiXit ODYSSEY(ボードゲーム)
DiXit ODYSSEYはカードに書かれたイラストを元に、イメージを言語化するコミュニケーションゲームです。自分が持つイメージをだれか1人以上にわかってもらえるように、一方で全員にはバレないように伝えることが求められます。
時に抽象的に、時に具体的に物事を説明する力や、発想力、共感力など、様々なスキルを磨けます。「ODYSSEY」は通常のDiXitの大人数版で、3名~12名が同時にプレイ可能なバージョンです。
普段仕事に関連する話ばかりをしているチームのメンバーと一緒にプレイすることによって、仲間の思わぬ発想力や読解力を目の当たりにするかもしれません。
<期待できる効果>
発想力向上、共感力強化、コミュニケーション活性化 など
Points of You(コーチングカードゲーム)
<出典>
Points of You公式サイト
Points of Youのコーチングゲームは写真が描かれた65枚のカードを使用し、創造力や発想力に刺激を与え、個人が持つ潜在的な力を引き出すツールです。
一連の流れとして、自身の能力を引き出す「ポージング」、自分と相手を理解して自身の限界値をひろげる「拡散」、ロジカルな思考を活性化させる「収束、気づき」、引き出された能力の練度を高める「行動」という4つのプロセスを経験できます。
ビジネスシーンにおいてはチームビルディングやチームメンバーとのアイスブレイクに活用されています。
<期待できる効果>
創造力活性化、発想力向上、コミュニケーション活性化、ロジカルシンキングの習得 など
NASAゲーム(コンセンサスゲーム)
NASAゲームはアイテムの描かれたカードを用いて、チームで話し合って優先順位を決めるコンセンサスゲームです。コンセンサスゲームとは、グループでのコミュニケーションを通じて合意形成を図り、全員が納得できる答えを導き出すものです。
ゲームの進行としては、宇宙船が不時着した際に破損を免れたアイテム15種の優先順位を、仲間と話し合いながら決めていきます。全員が答えを知らない難問にチームで取り組むことで、状況分析力やチーム力の向上が期待できます。
また、NASAゲームの大きな特徴は、NASA(アメリカ航空宇宙局)による模範解答が示されている点です。通常だれもが経験し得ない状況についての問題ですが、明確な正解に向かってチームが結束していくことを実感できるでしょう。
<期待できる効果>
観察力向上、発想力向上、状況分析力向上、コミュニケーション活性化、チーム力向上、一体感の醸成 など
LEGO
<出典>
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子供向けの知育玩具として広く認知されているLEGOには、チームビルディング用のアイテムとしての活用できます。
具体的なものとしてはマシュマロ・チャレンジのように制限時間内にトライ&エラーを繰り返し、高さを競うという使用方法が1つ。また、1人のメンバーが言葉によって表現したものを、他のメンバーがLEGOブロックで形作るということもできます。
だれもが存在を知っている道具ですが、チームで使うことで、これまでとは違う発見を得られるかもしれません。
<期待できる効果>
発想力向上、コミュニケーション活性化、チーム力向上、課題解決力向上 など
人狼
<出典>
【究極の心理戦ゲーム】初心者でもわかる『人狼』ゲームの遊び方【決定版】
心理ゲームとして有名な人狼ゲームは、チームでのレクリエーションにも使用できます。人狼といえば、「市民」と「人狼」に分かれ、敵・味方がわからない状況のなかで、与えられた役割によってはウソをつき続けなければならないゲームです。
ゲームが進行していく最中やゲームが終わった場面で、チームの仲間が普段とは全く異なる姿を見せるかもしれません。また自分自身の感覚としては、相手を観察し、想像力を働かせる過程で神経が研ぎ澄まされていく高揚感を味わえるでしょう。
普段仲の良い相手とも、いつもと違った緊張感をもって対峙できる点が人狼ゲームの面白いところです。長年一緒に仕事をしてきたことでマンネリ状態になってしまったチームには、仕事では味わえない刺激を与えてくれるでしょう。
<得られる効果>
観察力向上、想像力向上、仲間の新たな一面の発見、日々の仕事とは異なる刺激 など
まとめ
外資系航空会社がCAの登用試験に活用しているマシュマロ・チャレンジにはじまり、チーム力を高めるレクリエーションやアクティビティについて紹介しました。
いろいろなゲームやアイテムが、チームビルディングに活用できることをお伝えしましたが、アクティ場ForTeamではより身近なものを使ったレクリエーションを提案しています。
日々の仕事から離れ、いつもと違う仲間の姿やチームの在り方が見えてくることは、チームにとって良い刺激となるはずです。興味がわいた方は、仲間とともにレクリエーションやアクティビティに取り組んでみてはいかがでしょうか。