新型コロナウィルスの感染拡大を防止するために、多くの企業が入社式や新人研修を中止・延期しています。そのようななか、研修実施をオンラインへと切り替えている企業も少なくありません。
集合研修をオンライン切り替えようとしている企業や、これからオンライン研修を企画・実施する担当者に向け、成功させるためのポイントを紹介します。
<目次>
①相次ぐ集合研修の中止
②研修はオンラインで実施できる?
③オフラインもオンラインも、キーワードは「双方向」
④双方向のコミュニケーションを実現するレクリエーションとは
⑤まとめ
相次ぐ集合研修の中止
新型コロナウィルスの影響により、多くの人が1つの場所に集まる機会が敬遠されています。そのような状況のなか、3月中旬頃から入社式や集合研修を中止する企業の決定が多くのメディアで報道されました。
日本経済新聞は各社の対応や状況を、「厳戒下、試練の門出 入社式や研修中止相次ぐ」、「新型コロナ、新入社員研修に「影響」4割 ディスコ調査」といった見出しの記事で伝えています。
また、直近では「1100人の新人研修、国税庁が中止 オンラインに切り替え」という記事も掲載されました。さらに政府は爆発的な感染拡大を防ぐため、4月7日に7都府県に対して緊急事態宣言を発令しました。
このような報道を通じて、企業の対応が日々問われていることを考えさせられます。
今後も発生が予想される「1つの場所に集まれない」という状況
今後、オリンピックなどの大型イベントを実施する際や、その他の災害が発生した際にも、交通麻痺や混乱を避けるために、多くの社員が1ヶ所に集まることが難しい場面の発生が予想されます。
コロナ対策としてだけでなく、今後発生が予想される事態に備えてオンラインでの研修実施を検討してみてはいかがでしょうか。
研修はオンラインで実施できる?
近年、業務効率化を目的として、求職者との面接や拠点をまたぐ会議をオンラインで実施している企業の事例が増えてきていますが、研修や勉強会はどうでしょうか。ここで、セルウェル株式会社の事例に着目したいと思います。
セルウェル株式会社は企業のマーケティング支援サービスを手がける企業です。2020年3月にオンライン勉強会を実施し、その様子を「リモートワークで発生するマネジメント問題はどう解決する?対話を重視したオンライン勉強会のすすめ」という記事にまとめています。
記事のなかではオンラインでの勉強会に対して、参加者の声が紹介されています。
オンライン勉強会に対する参加者の声
・「自社内での勉強会でもなるほどと思う意見は多く出てきて、定期的に考えや思いを共有する場は必要だと感じています」
・「年代や性別によって全然違う視点での意見があって、勉強会全体として面白かった」
これらの感想を読んで感じられるのは参加者が「オンラインだから」ということをあまり気にしていない点です。
勉強会で交わされたコミュニケーションに対する純粋な感想が寄せられたということから、オンラインであっても勉強会が問題なく実施できることがわかります。また、少し異なる視点で、オンラインで繋がることに対して次のような声もありました。
・「勉強会ではないですが、在宅になってからお昼の時間でラジオ的にTV会議を開いて色々な話ができるようにしていたのですが、それだけでも精神的に近くなった気はしていました。気兼ねなく共有できる時間は今後も持っていきたいです」
この感想からは「1人じゃない」、「時間や仕事を共有している」と実感できる時間がリモートワークに必要になることが想像できます。リモートワークでメンバー1人1人がバラバラで仕事をする時間が増えていくなかで、「つながる時間」を設けるという意味でもオンラインでの勉強会や研修は貴重な機会になるでしょう。
それぞれの場所で交わされるコミュニケーションの形
また、オフライン・オンライン問わず、勉強会や研修ではその他の場とはコミュニケーションの形が異なることを意識する必要があります。
たとえば、面接や会議でのコミュニケーションは情報伝達が目的で、話をする内容や順番が決まっているという状況が一般的です。一方で、勉強会や研修といった場でのコミュニケーションは「ダイアログ(対話)」の形をとります。
ダイアログ(対話)とは、情報伝達にとどまらず、話し手と聞き手が互いに理解を深め、行動や意識を変化させるような創造的なコミュニケーションを指します。
そして、勉強会や研修を実施する際には、このようなダイアログ(対話)というコミュニケーションの形を意識することが重要なのです。
オフラインもオンラインも、キーワードは「双方向」
ダイアログ(対話)というコミュニケーションの形とはどういうものなのか。ポイントを一言でいうと「双方向」です。言い換えると、「一方通行ではない」と表現してもいいでしょう。
研修や勉強会では「ただ話を聞く」のではなく、参加者が刺激を受けて、自由に考え、安心して発信できる場にすることが重要です。この点を意識し、参加者同士のコミュニケーションを促すことで、研修や勉強会を成功に導くことができます。
双方向のコミュニケーションを意識した研修づくりを
だれしも、講師の話を一方的に聞き続ける研修に参加し、退屈さを感じた経験があるのではないでしょうか。
研修の満足度を高めるなら、オフラインであっても、オンラインであっても「双方向」のコミュニケーションを意識して研修を組み立てることが大切です。これから集合研修をオンラインに振り替えて実施しようとしているなら、改めて次の点に注意をすることで研修を成功させられるでしょう。
<オンライン研修を成功させるポイント>
- 参加者自身が自分を理解し、考えをまとめる時間を作る。
- 全員が発言する機会を作る。
- 講師の考えではなく、参加者同士の考えを理解し合える場にする。
上記のようなポイントを意識して研修プログラムを構築すれば、ただ話を聞くという一方通行のコミュニケーションではなく、参加者1人1人が能動的に参加し、学びがあったという実感を得られるオンライン研修になるでしょう。
双方向のコミュニケーションを実現するレクリエーションとは
だれもが慣れ親しんだ遊びを拡張し、チームで働く人たち向けの次世代チームビルディングを提供している「アクティ場 For Team」では、参加者が双方向のコミュニケーションをとることができるオンライン研修プログラムをスタートしました。
<アクティ場 For Team/オンライン研修ページ>
https://team.actiba.net/onlinepark/
この度オープンした「オンライン研修」のページでは、双方向のコミュニケーションを活性化させるプログラムを用意。すべてをオンラインで実施することが可能です。具体的には次の5種をラインナップしています。
【アクティ場 For Team/オンライン研修プログラム】
・チームビルディングにブックダイアログ
ブックダイアログは、取り上げた本の内容にもとづき、ダイアログ(対話)を通して理解を深め、共通理解を促すオンライン読書会。本によって仲間同士の距離が近づくチームビルディングを実施できます。
▼詳しくは下記ページをご覧ください。
https://team.actiba.net/onlinepark/book-dialogue/
・チームのリフレッシュに4コマワークショップ
4コマの創作を通じて脳の活性化、心身のリフレッシュを図るプログラムが4コマワークショップです。オンラインでもチームのみんなとの笑いに溢れた深イイ時間を持つことができます。
▼詳しくは下記ページをご覧ください
https://team.actiba.net/onlinepark/4komaworkshop/
・ビジネスアイデアを生み出すダイアログ勉強会
ダイアログ(対話)を取り入れることで双方を知り、新たな価値を生成する勉強会です。他者の視点・思考を通じて、自らの固定観念を外し、新たな気づき・アイデアを得るための場をオンラインで設けてみてはいかがでしょうか。
▼詳しくは下記ページをご覧ください。
https://team.actiba.net/onlinepark/business-idea/
・マーケティングダイアログ勉強会
ダイアログ(対話)を取り入れることで、チームで探求を深め、新たなマーケティング施策を生み出す勉強会です。時事ネタや社会課題など、普段関わりのないテーマを用いることで、思いがけないアイデアとの出会いを目指します。
▼詳しくは下記ページをご覧ください。
https://team.actiba.net/onlinepark/marketing-dialogue/
・4コマプレゼンテーション研修
話し方やジェスチャー、スライドの作り方とは異なる視点で、伝わるプレゼンのエッセンスを学べるのが4コマプレゼンテーション研修です。プレゼンで1番大事な「伝えたいこと」が「伝わる」ようになるために、創作(アウトプット)力を磨いてみませんか。
▼詳しくは下記ページをご覧ください。
https://team.actiba.net/onlinepark/4komaprezen/
「オンライン研修を企画・実施しなければならないが、どのように実施すればいいかわからない」という悩みを抱えている方は、アクティ場 For Teamのコンテンツからきっとヒントが得られるはずです。
「オンライン研修の企画・実施を任せたい」という場合は、希望するレクリエーションをベースにチーム・組織に合ったオンライン研修を組み立てることも可能ですので、ぜひ気軽にご相談ください。
まとめ
新型コロナウィルスの影響で、急遽集合研修や新人研修が実施できなくなったことにより、頭を悩ませている人事・総務担当者は少なくありません。
また、すでにリモートワークを導入し、オンラインでのコミュニケーションに慣れているという企業も、それほど多くはないでしょう。
これからオンラインでの研修を企画・実施しなければならないという場合は、今回紹介した「双方向」というポイントを意識してみてください。一方通行のコミュニケーションが退屈なのはオフラインもオンラインも同様です。
とはいえ、いきなりオンライン研修を実施するのも簡単なことではありません。もし、自社内で双方向のコミュニケーションを生み出すオンライン研修を実施することに難しさを感じるなら、外部サービスの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
<参考文献>
日本経済新聞「厳戒下、試練の門出 入社式や研修中止相次ぐ」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO56828360W0A310C2L41000/
日本経済新聞「新型コロナ、新入社員研修に「影響」4割 ディスコ調査」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57114070T20C20A3000000/
日本経済新聞「1100人の新人研修、国税庁が中止 オンラインに切り替え」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO57679280U0A400C2CE0000/
「リモートワークで発生するマネジメント問題はどう解決する?対話を重視したオンライン勉強会のすすめ」
https://sellwell.jp/sellwelly/work_from_home_management/